香港で、鳥たちと共に、生きる。- ぼくの住まいに、鳥が訪れた日。

香港には、どのくらいの種類の「鳥たち」がいるのだろうか、この土地で生を共にしているのだろうか?

香港政府のサイト「HK Species: Birds of Hong Kong」(Agriculture, Fisheries and Conservation Department)によれば、530種類以上の鳥たちが、ここ香港にはいる。

他の土地と比較するための数値が頭のなかに入っているわけではないから、これが比較的多いのか、少ないのかはわからない。

中国全体で見ると、その3分の1の種類がここ香港で見られるというから、その視点においては多い。

 

大切な視点は、ぼくが普段目にする鳥たちの種類と比較すると、それは圧倒的に多いということである。

大切な視点ということは、ぼくが知らないことが、知らない現実が、たくさんに存在しているということ。

「知らないこと」を知ることは、ぼくはとても大切なことだと思う。

じぶんが今まで見てきた「世界」がとても小さいことを知る。

ぼくがこのじぶんの眼で実際に確認してきたのは、ここ11年間で、おそらく10前後くらいの鳥たちだと思う。

だから、530種類を超える鳥たちがここ香港にいるということは、ぼくにとっては驚きである。

 

ところで、そもそも鳥たちにかんするホームページを開いたのは、こんな事情があった。

ぼくが文章を書いていたら、鳥の鳴く声が近くでしていることに気づく。

鳥たちの声は一日を通してよく聞こえてくるから、そのことは特にめずらしいことではない。

ただいつもと違っていたのは、その鳥の鳴き声がいくらか続き、そしてとても大きい鳴き声であったことだ。

そこでふと窓越しに外を眺める。

ぼくの眼に入ってきたのは窓の外の柱のあたりから垂れている茶色の大きな羽で、鳴き声とともに、その羽がかすかにゆれているのだ。

あっと、ぼくは目をみはる。

羽の大きさから、タカ科の鳥だろうと思う。

毎日悠然と空を飛んでいる姿を、ぼくはよく眺めているから、とっさにそう思う。

やがて、その鳥は鳴き声をあげながら、空中に向かって、羽を羽ばたかせてゆく。

ぼくは、タカ科のトビ(だと思われる)が飛んでゆくその光景に、心をうばわれてしまった。

 

香港には、いたるところに「バードウォッチング(野鳥観察)」のポイントもある。

たくさんの鳥たちが香港に住んでいたり、あるいは季節に応じてやってきては去っていく。

そのような視点から「香港」を見ることも面白いし、また、ぼくたち人間は、たくさんの鳥たちを含め、たくさんの生き物たちと共に生きていることを感じることができる。

それは、鳥たちが、ぼくという<私>という経験の一部をつくっていることであり、河合隼雄の言葉を借りれば、「<私>をやってくれている」のでもある。

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