香港で、小売店の「動き」にびっくりし、また納得して。- こうして香港は動きつづける。

香港では、小売店やレストランは、利用する側から見れば、よく「変わる」。

小売店やレストラン側の視点から言えば、よく「動く」。

このダイナミズムが、「香港」を象徴しているようなところがある。

このダイナミズムには、たとえば、それを駆動する「賃料」の高騰があり、それに追随できる店舗で次第にショッピングモールは埋められ、それが繰り返されていく。

利用する側としては新しい店舗に「楽しみを得ること」(あるいは逆に望まない店舗などに「不都合・不便であること」)、小売やレストランを運営する方としては「頭を悩ますこと」(あるいは逆に「入居できるチャンスが増えること」)であったりする。

 

よく変わる/よく動くから、香港のショッピングモールなどでは、小売店の、いわゆる「閉店セール」を頻繁に見ることになる。

厳密には、店舗の「契約期間満期」に伴うセールと、店頭には書かれたりする。

微妙な言い方だけれど、契約期間満期で契約を更新しないことになる。

そうして、小売店は「セール」を展開していく。

それは期間的に、だいぶ前からはじまったりするのである。

 

あるショッピングモールで、ある小売店が、上述のような「セール」を展開していた。

いつ終わるかは明示されておらず、店舗契約期間満期に伴うセールで、店内には多くの人たちが買い物をしている。

でもよくよく聞くと、この店舗が閉じられるのは、数ヶ月先のことであった。

その間も「セール」は続けられ、ようやく閉店の週になって、あと何日、という文字が現れることになる。

それなりに店内は混み合っているようだ。

後日、その店舗の場所が改装工事に入っているのを見つけて、ようやくその時が来たんだと思っていたら、そこから数店舗を隔てたところに、その店舗の看板が見えた。

そこの場所もちょうどある小売店が出ていったところであったが、その場所に店を構えたようだ。

もちろん店舗サイズはまったく同じわけでもないし、したがって品揃えも異なってくる。

けれども、ぼくは、びっくりし、感心してしまった。

 

たとえば日本であれば、あるショッピングモールで閉店セールをすれば、やはりそこからは撤退することを前提としているように思える。

そこには「いろいろな意味合い」が込められたりする。

しかし、ぼくが見た光景は、まるで儀式のように閉店セールが行われ、そのセールを売る側も利用する側もひとつの「機会」とし、そして期間が終わるとなにごともなかったように、「次」へと時間のコマをすすめる。

もちろん、裏舞台では「いろいろな意味合い」が込められていたのかもしれないのだけれども、「表舞台」で見ていたぼくは、一瞬、頭の回路が混乱し、「待てよ」と頭の体制をととのえなければいけなかったのだ。

びっくりし、感心し、そして同時に、ぼくは「香港だなぁ~」と納得してしまった。

つぎからつぎへとすすんでゆく時間、プラクティカリティ、変わりつづける諸相とそれらのエネルギーなどが、いっぺんにぼくの目の前に見せられたようであった。

そうして、ぼくは、開店したばかりの、新しいお店に立ち寄ったのであった。


(注)「写真」はイメージのみ。

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「時間」から解き放たれること。- 個人的な経験と試みの、メモ風の走り書き。

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