河合隼雄

共有される<物語>のコンセプト。- 村上春樹「物語のあるところ・河合隼雄先生の思い出」。 by Jun Nakajima

ある人とある人が対話する。その<あいだ>で、何かが共有され、何かが生まれる(何かが「解体」されることもある)。そんな<対話の時空間>は、ときおり幸福な仕方で、共有された「何か」、生まれた「何か」を、時空間をこえて、他者にとどく。

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河合隼雄『源氏物語と日本人ー紫マンダラ』の「主題」。- 「個人の物語」をつくることが要請される時代に向けて。 by Jun Nakajima

ここのところ、心理学者・心理療法家の河合隼雄(1928ー2007)の『源氏物語と日本人ー紫マンダラ』(講談社+α文庫、2003年→電子書籍2013年)という著書にふれながら、人が生きるための「物語」について書いている。

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「無意識」、あるいは「深層意識」という言葉のこと。- 河合隼雄と井筒俊彦に学びながら。 by Jun Nakajima

「意識」にたいして、「無意識」という言葉が使われることがある。日常の意識とは異なり、もっと深いところにあって、普段はあらわれないような次元の意識である。ぼくも、普段の会話では、この深い次元の意識のことを「無意識」という言葉で語ったりする。

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「何」の本を読むかということに加え、「誰に」勧められる本か。- 河合隼雄先生に「この一冊」と勧められる本。 by Jun Nakajima

昨日の日付「3月24日」がなんとなく気になって、なんだろうかなぁと思いつつ、結局わからないままであったのだけれど、今日のブログを書こうと思って「下調べ」をしているときに、記憶(あくまでもぼくの記憶)にのこる「3月24日」を、ぼくが以前書いた文章のなかに見つけた。

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河合隼雄が語る「鶴見俊輔」。- 「天性のアジテーター」というちから。 by Jun Nakajima

2019年は鶴見俊輔(1922-2015)の作品群を読もうということで、年初に、鶴見俊輔『思想をつむぐ人たち』黒川創編(河出文庫)の本をひらいた。言い訳をするならば、いろいろとほかのことをしているうちに、この本の途中でとまったままに、早いもので3ヶ月近くがすぎた。

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凝り固まる「理論・思想」ではなく、生成する<理論・思想>。- ユング、河合隼雄、真木悠介。 by Jun Nakajima

心理学者・心理療法家の河合隼雄は、心理学者カール・ユングの生涯を語る本(『ユングの生涯』)のなかで、弟子によって提唱された「ユング研究所」の設立に、ユング自身が当初反対であったことについて、書いている。

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