社会構想

「コンティンジェントな自由」(加藤典洋)という自由の範型。- <有限な生と世界を肯定する力を持つような思想>をささえるもの。 by Jun Nakajima

加藤典洋が、社会学者である見田宗介に触発されて<有限な生と世界を肯定する力を持つような思想>を追い求めるなかで、現代において現れてきている「自由」の範型を、「コンティンジェントな自由」の範型として拾い上げている。

Read More

「自由(liberty)」とは何であるか?。- 自由の二つの前提(見田宗介)と歴史的な範例。 by Jun Nakajima

社会学者の見田宗介は、「自由(liberty)」ということを理論的に考えるための「歴史的な範例」として、1945年の日本の敗戦直前の沖縄戦を奇跡的に生き残った一人の女性の証言を挙げている(「走れメロスー思考の方法論についてー」『現代思想』2016年9月号)。

Read More

<億の幸福>という「明るい世界」の核心(見田宗介)。- <多様性>ということのメモ。 by Jun Nakajima

社会学者である見田宗介の新著『現代社会はどこに向かうかー高原の見晴らしを切り開くこと』(岩波新書、2018年)の最後には、補章として、「世界を変える二つの方法」という文章が置かれている。

Read More

マズロー「欲求の5段階」理論を呼びよせる「力学」。- なぜ、マズローが一般的によく語られ、根拠とされるのか。 by Jun Nakajima

心理学者マズローの「欲求の5段階」理論、つまり、「生理的欲求→安全の欲求→所属と愛情の欲求→尊敬の欲求→自己実現の欲求」というように低次の欲求から高次の欲求へと段階づける理論は、いろいろな著書や記事やコメントなどを見ていると、今でもよく引用され、またときに展開される議論や論理の根拠とされたりするのを見つけたりする。

Read More

「虚構の時代」の深まっていく時代に。- 「次にくる時代」をいま生きる方向へ舵をとる。 by Jun Nakajima

社会学者の見田宗介は、今ではよく知られる論考において、1945年以降における日本の現代社会史を、「現実」に対する3つの反対語(現実と理想、現実と夢、現実と虚構)にふれながら、また日本の「高度成長期」とも絡めながら、3つの時期の特徴を語った。

Read More

<話合い>と<感覚>という「共同性の存立の二つの様式」(真木悠介)。- 「交響するコミューン」というモチーフ。 by Jun Nakajima

社会学者である真木悠介の名著『気流の鳴る音』(筑摩書房、1977年)は、生きていく過程で、じぶんのなかで問い、じぶんの経験に問われ、そうして生成していくような「根本的な問題」に充ちている。

Read More